声
光
数字
それらは人間を操る魔物の仕掛けであったり、
伏線であったりする事は理解して頂いたと思います。
もう1つ、霊能力者のためというよりも、
霊体の声が聞こえる人にとって
しかも、弱い人間にとって、大事な知識があります。
それは、「なりきりさん」と私達が呼ぶ、霊体です。
彼らは、生きていた時に、
名のある人物であったり、
また普通の人であることもあるのですが・・・
以下、たとえ話です。
西暦、1500年頃の日本。
彼は、学者として名のある人物でした。
多くの人たちから、「先生」と呼ばれ一目置かれる存在でした。
周りから羨望のまなざしを集める人物でもありました。
しかし、50歳になった頃、
結核の為、命を落としてしまったのです。
死んだのか。
生きているのか。
分からない彼は、街道を歩いてどこともなく歩いていました。
どれくらい歩いた時でしょうか
お堂が道端にあり、その中に道祖神がありました。
彼は、よっこらしょっと、
肉体がないので全く疲れてはいないのですが
生きていた時の感覚で、
彼はお堂の入口のところにある縁側に腰掛けました。
しばらくすると
一人の旅芸人がやってきました。
なにやら、「私に向かって・・・ブツブツとお祈りをしているな・・・」
なんだか悪い気がしない。
またしばらくすると、旅の者がやってきました。
なにやらまた、「私に向かって・・・お祈りをしている・・・」
「そうか、そうか、わかったぞ・・・ホッホッホッホ・・・」
と、肉体を失ってすぐの状態では、
まだ話すことが出来ないのですが・・
彼は、そんな言葉を言い返すのでした。
彼はなんだか上得意な、
誇らしげな気分になってきました。
またしばらくすると、おばあさんがやってきて
花の水を替えにきたようでした。
何日も何日も彼はそこに座っていました。
気分が良いので、ずっと座っているのでした。
道行く人たちがお祈りしていくのを眺めていると・・・。
※浄化されていない霊体は、自らが放つある種の放射性物質の為に、自らの記憶が薄れていき、時と共に、なにかしらの想いだけの存在になっていきます。
年月が経つと共に
彼は、道祖神のことなどすっかり忘れ
自らが、何かの神であると思い始めたのです。
「ふむ、わかったぞ・・・饅頭を持って参れ!」
とは、言ってみるものの
その言葉に反応する人は、何百年もいませんでした。
彼は、数百年の時を、「なりきり」の神として過ごしたのです。
相当な時間がたったある時、一人の男性がやってきました。
街道は無くなり、あのお堂は裏道のさらに外れのような場所となっているのですが・・・
そのやってきた男性も、むにゃむにゃと何かをお参りしているようでした・・・
いつもの調子で、「ふむ、わかったぞ・・・さすれば饅頭を持って参れ!」と言うと・・・
「えーーーーーー!!」
その男性は驚き、慌て、「か、か、か、神様だー!!!」と叫びました。
「ぇ・・・・あ、ああ、そうだ、神だ・・・」
「あわわわわ・・・ど、どうしたら良いのでしょう・・・」
「私の言う事を聞けばよいのじゃ・・・」
「えええ・・は、はぃ・・・」
それから、本当はただの霊体であるはずの「なりきりさん」は、その不幸な男性に言う事を聞かせ、いろいろな事をやっていくのでした・・・。
浄化されていない為に、その不幸な男性は、冷気により身体を病んでもいきます。
しかし、その霊体は、偶然にもいろいろな事を覚えており、
奇跡?を起こすのでした。
(終わり)
これが、なりきりの神です。
私達は、なりきりさんと呼んでいますが、
意外にも、霊体の声しか聞こえない人は、
このなりきりの神を本物だと思うようですね。
しかし、本物の神が、
モノを探させたり、
いろいろな命令をしたりはしません。
少し、レベルが低い話だったかもしれませんね。
シックスセンス管理人
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